会長挨拶

 日本社会心理学会は、心理学、社会学はもとより、政治学、経済学、人類学、宗教学、言語学など関連諸学問の研究者とともに昭和35年に組織されました。以来、変化と発展を続ける現実社会に対応しながら、「こころとこころ、こころと社会、社会と社会を結ぶ」という学問的挑戦を続けています。社会的場面の個人の行動、集団行動やそこでの心理、集合現象、文化と進化、さらにはそれらの基盤となる脳・神経メカニズムまでも対象とし、科学的方法に裏打ちされた実証研究を中心に、理論研究、実践研究にも取り組んでいます。このような幅広さと多様性、そして現実社会の問題に即応できる柔軟性が、社会心理学研究の特長です。そのような研究を、関連する日本の諸学問の研究者と連携し、海外の研究者とも交流を深めながら進めています。若くて斬新な発想を持った方や、異質な分野のユニークな視点を持った方にも参加していただき、互いに知的刺激を与えあえる場としてさらなる発展を目指します。真摯に研究活動を行い、知的世界に意味のある発信を行い、多くの難題に直面している現代社会に少しでも貢献できることを祈念しています。

2017年4月

日本社会心理学会会長
浦 光博