島田賞は,島田一男氏(日本社会心理学会名誉会員;聖心女子大学名誉教授)のご逝去(1995年10月5日)後にご遺族よりいただいた寄付金を学会活動に活かす目的で創設された賞である.
受賞の対象は,島田先生の関心領域に近い研究,または現実の社会問題解決に対する貢献度が高い研究で,研究論文だけではなく,単行本,研究活動,進行中の研究なども含められた.
1996年から9年間にわたり,下記の10件に対して各10万円の賞金が授与された.
2004年度・第9回
「新宗教とアイデンティティ: 回心と癒しの宗教社会心理学」
杉山 幸子(新曜社2004年)
2003年度・第8回
「災害の心理学とその周辺-北海道南西沖地震の被災地へのコミュニティ・アプローチ」
若林 佳史(多賀出版2003年刊行)
書評:第19巻3号(矢守 克也)
2002年度・第7回
「アナトミア社会心理学―社会心理学のこれまでとこれから」
吉森 護(北大路書房2002年刊行)
書評:第19巻1号(早川 昌範)
2001年度・第6回
「人づきあいの技術―社会的スキルの心理学」(リンクは、新版;2009年)
相川 充(サイエンス社2000年刊行)
書評:第18巻1号(津村 俊充)
2000年度・第5回
「留学生のソーシャル・ネットワークとソーシャルスキル」
田中 共子(ナカニシヤ出版2000年刊行)
書評:第16巻3号(星野 命)
1999年度・第4回
「リスク・コミュニケーション:相互理解とよりよい意思決定を目指して」
吉川 肇子(福村出版1999年刊行)
1998年度・第3回
「信頼の構造:こころと社会の進化ゲーム」
山岸 俊男(東京大学出版会1998年)
書評:第15巻1号(特別企画 :『信頼の構造』誌上討論)
1997年度・第2回
「転変する政治のリアリティ:投票行動の認知社会心理学」
池田 謙一(木鐸社1997年)
書評:第13巻3号(田中 愛治)
1996年度・第1回
「メディア・サイコロジー:メディア時代の心理学」
川浦 康至 他(富士通ブックス1996年)
書評:第12巻3号(常木 暎生)
「被服と化粧の社会心理学」
高木 修(監修)
大坊 郁夫、神山 進(編)
(北大路書房1996年)