1.研究室,ゼミの特徴(研究テーマ,学べる内容)
修士課程のみの小さな研究室で、だいたい1-2名の学生しかいません。その分、学生と教員の距離が近く、アトホームな雰囲気の中で研究できると自負しています。
研究テーマは“バラバラ”で、学生が興味を持つ課題の探求、あるいは抱える問題を解決するためのものが多くなっています。これまでの修士論文のテーマを抜粋すると、以下の通りです。
- タイ人留学生が日本で感じるカルチャーショック
- 岐阜県高山市におけるインバウンドの障害要因
- 一般薬品における“ブランド”の選好性
- 団体戦競技における自尊感情の影響
- 株価予測に関する認知バイアス
- 選挙運動員組織の動態
- 食品安全性におけるリスク認知に及ぼす影響因
- 広告効果を高める要因分析
方法論としては、実験・質問紙・インタビュー・参与観察など、社会心理学研究に用いられるあらゆるものが含まれています。ただし(当然ですが)仮説検証を前提とした実証的研究であることが求められます。
2.ゼミ運営で工夫している点とその成功例など
学生自身の持つ研究テーマと意欲を重視しています。テーマが不明確で研究に着手するには至らない場合でも、意欲さえ持ち続ければ、実証研究の方法論に載るまで丁寧に指導します。
昼夜開講制の大学院のため、複数の社会人学生が修士号を取得した実績もあります。その学生たちについては、職場での課題を研究し、問題解決を修士論文にまとめ、職場の業績向上と業務改善に役立てました。さらに身につけた研究手法が、自身の強力なキャリア・スキルとして活かされています。
3.ゼミ所属を希望する学部生,大学院生に向けてのメッセージ
現在、地域イメージの分析や地域・観光振興に役立つデータの収集など、岐阜に根ざした研究を志す学生を歓迎しています。岐阜県および近隣地域で「人口減少」と闘っている社会人の方には是非とも入学を考えていただき、一緒に解決法を模索することで、共に修士論文の完成を目指したいと思います。社会心理学は、そのための大きな知恵と武器になるはずです。