日本社会心理学会2010年度第54回公開シンポジウム
「企業の倫理と社会的責任」
会期
2010年6月19日(土)14時 – 17時
会場
上智大学四谷キャンパス(東京都千代田区)12号館102教室
登壇者(発表順)
- 奥田太郎(南山大学人文学部准教授)
「社会的責任」概念を今一度理解し直してみる - 寺本佳苗(麗澤大学企業倫理研究センター特別研究員)
CSRの研究動向と企業の取組み - 梅津光弘(慶應義塾大学商学部准教授)
企業倫理学の現状と今後の課題
企画・進行
山口裕幸(九州大学)、杉谷陽子(上智大学)
開催趣旨
「企業の社会的責任」という言葉が世間で注目されるようになって久しい。利益の追求という企業本来の目的のみに邁進する企業は、もはや「優良企業」ではなくなった。今日の企業には、適切な情報公開、環境への取り組み、地域社会への貢献等、社会の「公的存在」としての責務を果たすことが求められるようになってきている。しかし、個人ではない組織の「責任」とは一体何か? また、企業が責任を果たすとはどういうことなのだろうか?そして責任を果たすことは企業にとってどんな意味があるのだろうか? これらの問いについて、社会心理学のこれまでの研究知見は大きな貢献の可能性を有していると思われる。にもかかわらず、体系的な研究には至っていないのが現状である。そこで本シンポジウムでは、企業の倫理と社会的貢献をめぐる今日の課題に対し、社会心理学がどのような貢献が出来るのかを改めて考え直し、整理するきっかけとしたい。