災害リスク研究の次を考える:
東日本大震災、福島第一原発事故を踏まえて

第2日(9月18日) 15:45~17:15 H号館2F 201

企画者
平石 界(慶應義塾大学)
話題提供者
中谷内 一也(同志社大学)
平石 界(慶應義塾大学)
指定討論者
佐倉 統(東京大学・非会員)
飛田 操(福島大学)

概要
本企画は、東日本大震災と、それに続く福島第一原発事故を対象に進められてきた研究成果を受けて、災害リスクにかかわる社会と心理にかんして、今後の研究の方向性を議論することを企図するものである。
東日本大震災と、それに続く福島第一原発事故によって、日本社会は様々な影響を受け、短期的または長期的な変化を経験してきた。その中には、以前の姿への復帰が期待されるものもあれば(i.e., 福島県産の農産物への風評被害など)、何が “望ましい”状態なのか、必ずしも明確でないもの(i.e., 原子力発電所やその専門家への信頼など)もある。
他方で、日本列島では今後も大地震の発生が十分に予見される。そもそも人間が地球環境を完全なコントロール下に置いていない以上、地震に関わらず、さまざまな災害が今後も生じるのは確実である。このことを事実として受け入れるのならば、我々が今のうちに何を研究しておくべきかという問題意識が立ち上がる。その方向性を考えるために、東日本大震災と福島第一原発事故にかかわる研究から、どのような示唆が得られるだろうか。震災から5年が経ち、そして九州で新たな震災を経験した今、落ち着いて次の一手を考える場を設けたいと考えた。
本ワークショップでは、まず、東日本大震災および福島第一原発事故を契機として発生した様々な社会現象にたいして、二つのグループが進めてきた研究のダイジェストを紹介する。その上で2名の指定討論者から、これからどのような研究が求められるか、東日本大震災の話に加え、今後も生じうる様々な災害や事故への対応という視点をも含んで、提案を得る。そしてフロアをも巻き込む形で、今後必要となる研究、今後進めていきたい研究について議論を盛り上げたい。ディスカッションの中から具体的な研究の芽が見つかり、その後の研究プロジェクトへと発展するようなワークショップとなることを目指す。


※冊子版プログラムでは佐倉・飛田の両先生が「話題提供者」となっておりますが,「指定討論者」の誤りです.お詫びして訂正します.(大会準備委員会)


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